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生徒指導~小学校段階での考え方~【第134回】

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「総合」で身勝手な行動を防ぐ

 新型肺炎が中国・武漢から広がり、人の行き来のなかで更なる拡大に国々が危機感を高めている。感染の潜伏期間や発症の程度は様々で、新型故に臨床データが無いために、特定も、対処もしにくい状況にある。この状況を地球全体から観ると国を越えて、人から人へと、まさにグローバルな地球という視点で広がっていることが分かる。

 恐ろしい感染もあれば、望ましい波及もある。感染したら、人に迷惑をかけないのが基本である。自分の欲望を満たすために、その場を繕って後で大事になる身勝手な行為は、無差別の細菌兵器を使用していることと何ら変わらない。
 その行動で、多く人を危険に巻き込みウイルスを蔓延させるのは極めて悪質である。こうした倫理に反する行為への処罰が極めて甘い。

 価値観の相違や身勝手な行動は、いつ頃形成されるのか。私は、小学生段階で形成され、その指導は同時期が一番効果的と考えている。それも集中的に主体的に学ばせる必要がある。
 総合的な学習の時間における生徒指導が一番望ましい。何故なら、「自己の生き方を考える」のが目的だからである。
 世界の国や文化を越えて人類の平和と存続の為に人類としての共通義務教育を課すときに来ているのではないだろうか。現在12歳の児童は、10年後22歳となりSDGsの主役となる。すなわち主導権を握れる青年になっているからだ。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)

生徒指導~小学校段階での考え方~