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いま、ここで輝く。 超進学校を飛び出したカリスマ教師「イモニイ」と奇跡の教室

16面記事

書評

おおた としまさ 著
教えず、否定しない私塾の実践

 著者は「だって教育とは、いのちの営みだから。いのちの力を信じることだから。それそのものが生き物だから」と締めくくっている。私塾「いもいも」教室の生徒の一人は、「いもいもの大人たちは信用できる」と言っていた。この「イモニイ」先生の実践は、半端ではないことが分かる。
 その意味では、教師はこうであるべきだろうと、自分を無理やり納得させている教師は、手遅れにならないうちにお読みいただきたい。
 6章構成で、

 ・「ド変態」たちの教室
 ・とっさのトラブルに素早く対応する生徒たち
 ・伝染るんです
 ・「何を教わるか」よりも「誰に教わるか」
 ・日本の教育改革の「坂本龍馬」
 ・逸脱行動にも否定語は使わない
 ・学校の長期休暇のたびにセブ島に通う
 ・鬱るんです
 ・責任感が自分の目を濁らせた
 ・教えたことは身に付かない
 ・論理的に試行錯誤できる力

 ―などと続くのである。「目次」にこれほどショッキングな表記が列挙されていて、その全てが事実で、あきれるほどに面白い。私も過激な表現は好きではあるが、タイトルには収まらないほどの実践があふれているのだから、読まないのはもったいない。
 教員であれ、親であれ、子どもたちの未来を思う誰の心の中にも「イモニイ」がいるはずだ。と、取材をした教育ジャーナリストがメッセージを送っている。確かに、読後、私の中の「イモニイ」が動き始めた。
(1540円 エッセンシャル出版社)
(大久保 俊輝・亜細亜大学特任教授)

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