日本最大の教育専門全国紙・日本教育新聞がお届けする教育ニュースサイトです。

実践・事例から学ぶ 生徒指導

16面記事

書評

片山 紀子 監修
長瀬 拓也・伊田 勝憲 編著
校内研修で輪読のテキストに

 本書は教職課程を履修する学生向けに書かれた本である。しかし、そんな入門書的な本ではない。むしろ現場の教師が読み、日々の生徒指導の実践に役立つ情報を仕入れてほしいと願わずにはいられなかった。
 事例が簡潔に豊富に示され、読んでいると、自分ならどうするのかと考えさせられることが多々あった。執筆者は監修者を含めて、学校現場で働く小・中学校の教員やスクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーなど生徒指導に関わる人たち15人。また、各章の末にはさらに勉強したい方のために、お薦めの本を紹介している。
 執筆者はご自分のかつての実践の失敗談も率直に書いている。こういう書き方は、読み手に当事者意識をいっそう喚起させる。このような本を活用し職員研修で輪読会をし、自校の生徒指導の在り方を見直すといい。
 本書の編著者の一人である長瀬氏は、生徒指導には、集団指導と個別指導の二つのアプローチがあると説く。その上でこの二つのアプローチには共通する目的が三つあるという。

 (1) 成長を促す指導
 (2) 予防的な指導
 (3) 課題解決的な指導

 卓見である。従前の生徒指導は(2)にばかりとらわれていたように思われる。(1)や(3)の指導も積極的に展開すれば、生徒指導は大きく変わるはずである。先生方、読んでください!
(2420円 トール出版)
(庭野 三省・新潟県十日町市教育委員会教育委員)

書評

連載