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子どもと教師の未来を拓く総合戦略55

12面記事

書評

村川 雅弘 著
新指導要領の体系的把握、実践へ

 「かゆいところに手が届く」。本書を一言で説明するならば、こう表現できるであろうか。
 新学習指導要領実施に向かい、「育成を目指す資質・能力」「主体的・対話的で深い学び」「カリキュラム・マネジメント」「社会に開かれた教育課程」「各教科等の見方・考え方」等々、キーワードのオンパレードへの戸惑いの中、さらに本格実施の直前・直後に新型コロナウイルス感染症対策と、その制約下での「学びの保障」、GIGAスクール構想の実現に向けての取り組みが加わった。学校現場はもちろん教育委員会も、その対応にかなりの知力を費やしているところである。そういう中で、本書は前述したキーワード等について、明快な解説を述べた上で、具体的な授業実践事例を校種や教科、学年など多彩にちりばめ、若手からベテランの先生方にまで「試してみたい」というモチベーションを与えてくれるに違いない。
 また、学校や教育委員会などの研修についても、ワークショップを有効に用いた実践例が掲載され、学校関係者の主体的・対話的で深い学びへの誘いがあふれている。構成も、興味あるところから目を通すことができる流れとなっており、寄稿文も充実している。改めて、新学習指導要領に係るほぼ全てのことが深くつながっていることに気付き、戦略的に取り組んでいく示唆に富んだ書である。
(2200円 教育開発研究所)
(中川 修一・東京都板橋区教育委員会教育長)

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