陳天璽・由美村嬉々　作
無国籍ネットワークユース　協力
なかいかおり　絵

　さまざまな理由で無国籍状態にある人は世界で１千万人以上、日本国内にも数百人が存在するとされる。
　主人公のララは、横浜で生まれ育った。両親は元々中国に住んでいたが、戦争で台湾に移り日本にやって来た。これによりララは無国籍になってしまった。
　ララは、大人になるにつれ、生活面で困る場面が増え、日本で生まれ育ったのに受け入れてもらえない。自分は何人なのか―と落ち込む。そんな時に母親から、ペンダントを渡される。これまでの経験や国籍を超えた人とのつながりを大切にすると虹色に輝くと教えられる。
　作者の経験や無国籍者の葛藤を分かりやすく紹介する一冊。
（１８７０円　大月書店）
（Tel０３・３８１３・４６５１）