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ICTを活用したこれからの学び 次世代を担う教師のためのICT入門

13面記事

書評

北海道教育大学 未来の学び協創研究センター 監修
姫野 完治・川俣 智路・後藤 泰宏 編
教職課程の教科書、現職教員にも

 教師志望の学生たちに安心して教職に就いてもらいたいとの願いの下、北海道教育大学では2年前、「未来の学び協創研究センター」を設立、GIGAスクール構想の推進とともに、DX(デジタル・トランスフォーメーション)構想における未来の学びの形を追求・提案していくことを目指している。
 本書は、同大学で新たに開講する教職科目「情報教育実践論」の教科書として使用することを主眼にしながらも、教職志望の大学生や高校生、現職教員にも広く活用されることを願って刊行された。
 本書は、

 (1) 学校における学び これまでとこれから
 (2) 学校におけるICT活用と情報化政策
 (3) 子どもの生活世界とICT
 (4) 情報活用能力の育成に向けたカリキュラム・マネジメント
 (5) 一人一台学習環境を活用した実践事例
 (6) ICT活用による個別最適な学びの実現
 (7) 授業におけるICTの利活用
 (8) プログラミング教育とICT活用
 (9) 遠隔教育の推進
 (10) 情報社会を生き抜くためのリテラシーとモラル
 (11) ICTを活用した教師の力量向上
 (12) 学校の情報化を進めるカギ

 ―の12章で構成されている。
 情報教育の手引や出版物がたくさんある一方で、教職課程のための書籍はそれほど多くはない。それだけに、授業における情報機器活用などの実践的な内容のみならず、その背景にある学習論や教師論、さらに文科省の施策をも包含した本書は、子どもを中心とした学びのデザインに役立つだろう。
(1980円 一莖書房)
(規)

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