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みんなが幸せになる校長の「ごきげん革命」

12面記事

書評

住田 昌治 著
内面コントロールの心得紹介

 「人間最大の罪は不きげんである」とのゲーテの言葉を引用し、学校経営の目的は、学校に関わる全ての人が幸せになることであり、だからまず校長先生に幸せでいてほしい。日本のウェルビーイングは校長先生のごきげんから始まると本書で一貫して述べている。
 第1章では、校長が「ごきげん」だとみんなが幸せになるというテーマで、校長の一番の仕事は「ごきげんでいること」と力説し、それは教職員が安心してごきげんに働ける環境づくりにつながり、結果として子どもたちの健やかな成長を促す学校づくりと連鎖すると説いている。そのためにも、著者は自分の気持ちをフラットに保つ「中庸」と「ネガティブ・ケイパビリティ」を重視している。
 第2章では、自身の内面をコントロールし、「ごきげん」であり続けるための32の手法を提示している。それは、著者の濃密な現場経験があるからこその具体的かつ納得感に富むメッセージである。
 第3章では、校長が「不きげん」(フキハラ)になりがちな11の実際の事例を詳細に解説し、それを防ぐ著者の思いに首肯する。
 最後の「ごきげん道」提唱者の辻秀一氏との対談で、ごきげんは校長の必須のスキルであるとの言葉にうなずける。数々の校長啓発本とは異なる心のありように視点を置くユニークさとともに教員の学級経営に生かせる一冊である。
(2420円 教育開発研究所)
(中川 修一・前東京都板橋区教育委員会教育長)

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