日本最大の教育専門全国紙・日本教育新聞がお届けする教育ニュースサイトです。

学校管理職養成講座 スクールリーダー育成のための12講

15面記事

書評

篠原 清昭 監修
学校管理職養成研究会 編
学校改善、実践開発など柱に

 本書は、校長および教頭などの学校管理職を養成するためのテキストとして刊行された。本書の監修者は端書きで、「学校管理職の育成を広く養成・登用・研修の一連の過程と想定した時、現在最も重視しなければならないのは養成である」と述べている。
 管理職になる前に、こうしたテキストを基に幅広く学び、自己の教職経験に照らして考え、学校経営専門職としての基本的なリテラシーを習得する機会を持つことは重要である。
 本書は、その内容を「リーダーシップ」「学校改善」「実践開発」の三つのユニットとし、それぞれのユニットに将来の学校管理職として認識しなければならない四つの講義を、リーダーシップ(スクールリーダーシップ論、教育改革、教育法規、学校組織マネジメント)、学校改善(学校改善論、学校評価、学校と地域社会の連携、学校の危機管理)、実践開発(カリキュラムマネジメント、学力向上論、授業開発論、インクルーシブ教育)として編成している。いずれも各分野の優れた専門家が執筆しており、今日的教育課題、多くの著書や論文、最新の教育情報やデータに基づいて講述されている。
 今後、教職大学院等での学校管理職養成を目的とするコースの設置や養成研修講習等が増えると思われる。本書はそのテキストとして有効であると考える。
(3024円 ミネルヴァ書房)
(谷 智子・高知市教育委員会委員)

書評

連載