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授業改善8つのアクション

14面記事

書評

学び合えるチームが最高の授業をつくる!
石井 英真 編著
広島・美土里小、中の実践を詳述

 「全国どこの学校でも教師が本気になればきっとできる!」「学び合えるチームが最高の授業をつくる!」と、表紙に書かれる本書。このフレーズに注目して読んだ。美土里小学校と美土里中学校(広島県安芸高田市)の、授業改善の経過と成果の報告が中心となる一冊。読みやすく編集されていることに注目。それに引き込まれながら、読み進めた。編著者(京都大学大学院准教授)は、教育学研究者で、地域の要請で実践研究に加わった人。
 本書は、Chapter1・2の構成。Chapter1では、「『わかる』授業の問い直しと学力の三層構造の意識化」「学び合えるチームが最高の授業をつくる」と、研究の経過や学び合いの視点等について実践研究の全体像を示す。その示し方が、誠に分かりやすい。各地、各校も、この章の記述に学びたい。
 Chapter2は、「授業改善8つのアクション」で、アクション1から8が示される。(1)授業パラダイム・シフト(2)教師のための課題解決プロセス(3)学び合えるチームが「いい授業」をつくる(4)学び合いが授業に与えるインパクト(5)小中連携カリキュラム・マネジメント(6)「学び」を志向するコンダクト(7)「学び」の根を支える内外リソース(8)学びに向かって突き進む環境づくり―等を詳述。
(1998円 東洋館出版社)
(飯田 稔・千葉経済大学短期大学部名誉教授)

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