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SDGsカリキュラムの創造 ESDから広がる持続可能な未来

13面記事

書評

田中 治彦・奈須 正裕・藤原 孝章 編著
「ファシリテーターとしての教師」など提案

 SDGsとは序章によれば「持続可能な開発目標」を指す。さらにこれを受けて17の目標が掲げられている。新型コロナウイルスが世界中で猛威を振るっている中で、例えば目標3の「あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を促進する」などは、喫緊の課題でもある。
 さて、この17の目標を受けて、第4章のタイトルは、「ファシリテーターとしての教師・指導者」となっていて、今後の教師の在り方が提案されている。それでは教師はファシリテーターになれるのか。
 教師のファシリテーターの姿勢や技能について、この章の執筆者の中村絵乃氏は、次の5点を挙げて論じていた。

 (1) 学習者の力を信じること
 (2) 人権意識をもつこと
 (3) 学び・振り返り・変わる
 (4) 助けを求める・バトンを渡す
 (5) 社会に参加する・社会変容をめざす

 評者は(4)に注目した。授業の中で他の学習者に「助けを求める場面」など、現職時代に評者はほとんど意識していなかった。対立場面が生まれる発問の在り方などの方に関心がいっていたからである。
 教師も学習者もお互いに助けを求め、バトンの受け渡しができるような授業を想像するだけで、新しい授業実践の在り方が見えてくる。本書の読破をお勧めしたい。
(2200円 学文社)
(庭野 三省・新潟県十日町市教育委員会教育委員)

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