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青森県立名久井農高がグランプリ 2020ストックホルム青少年水大賞

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企画特集

WEB開催における発表の様子―青森県立名久井農高チーム―

日本河川協会

 日本水大賞委員会(事務局=公益社団法人日本河川協会、東京都千代田区、松田芳夫会長)は、このたび、2020日本ストックホルム青少年水大賞を受賞し日本代表となった青森県立名久井農業高等学校(チーム名称=Treasure Hunters)の2名(松橋大希さん、宮木琢愛さん)が、WEBで開催された2020ストックホルム青少年水大賞・国際大会に参加し、グランプリを受賞したことを発表した。
 本年度の国際大会は、世界的なコロナ禍のなか29カ国の代表者が参加した。事前に提出したレポートをもとにオンラインによる研究内容の発表と質疑応答の審査が行われた結果、ストックホルムで8月25日に行われた授賞式で、スウェーデン皇太子のヴィクトリア王女より日本代表のグランプリ獲得が発表された。
 ストックホルムでは、冬開催のノーベル賞と同様に夏開催の水大賞を「水のノーベル賞」と位置付け、水に関する研究活動の奨励を目的としてストックホルム水大賞を、若い研究者の育成を目的としてストックホルム青少年水大賞を設けた。世界各国の高校生を対象とし、生活の質の向上および水環境における生態系の改善に寄与する調査研究活動を表彰する本大会は、1997年から開催され今年で24回目となる。
 今回の受賞高校の発表テーマは「日本の伝統的な土壌固化技術『三和土(たたき)』を使用した機能性水収集システムによる土壌流出の制御と食料生産の増加」。土壌流出を制御し、環境への影響が少なく低コストで食糧生産の増加を期待できる当研究は、食料生産への需要が高い分野に加えて、世界中の環境問題の効果的な解決策になる可能性があるうえ、河川や池への土壌流出を抑制する堤防としても使用できるという観点から高く評価された。
 同校は2018年に準グランプリを受賞しており、今回のグランプリ受賞は一昨年の雪辱を果たした形となった。
 現在、2021年日本ストックホルム青少年水大賞の応募を募集中。10月31日が締め切りとなる。

 詳細・応募等の問い合わせ先=Tel03・3238・9771
 http://www.japanriver.or.jp/sjwp/index.htm

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