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「書くこと」の授業をつくる 中・高・大で教える『はじめよう、ロジカル・ライティング』

14面記事

書評

名古屋大学教育学部附属中学校・高等学校国語科+千葉 軒士 著
論理的な文章を書く実践を紹介

 本書を手にしたら、同出版社から発刊されている「はじめよう、ロジカル・ライティング」(以下LWと略記)も同時に求めることをお勧めする。なぜなら、本書はLWを授業で活用する際の指導書的な役割を担っているからだ。
 まずLWについて紹介しよう。簡潔に言えばLWは論理的な文章の書き方が学べる本だ。「話題・主張・理由」の型を生かし比較的短くシンプルな形式の文章を書く。著者はLWを学ぶことで「社会の担い手を育む」と解説。確かに、論理的に考え表現する力は社会で役立ち、社会からも求められる力だ。自分の考えを相手に届け、相手の考えをきちんと受け止めるためにも大変有効。LWには練習問題が多数掲載されておりステップアップしながら意見文の書き方が学べるなど充実した内容。
 そして本書がその実践書。中学・高校での実践紹介ではワークシートなど資料も掲載。特筆すべきは実践者が成果と課題を分析し、その解決法も記載していること。研究に対する真摯な姿に敬服。また、探究的な学習への応用の実践や論文作成での活用も実践として紹介されていて興味深い。
 LWの教材開発はSSH事業指定3年目の平成20年から始まったそうだ。長きにわたる研究の結晶として多くの実践が紹介された本書は、近未来社会の担い手を育む教育関係者にとって魅力的な一冊である。
(2640円 ひつじ書房)
(藤本 鈴香・京都市総合教育センター指導室研修主事)

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