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「学びの集大成を図る修学旅行」第57回関東地区公立中学校修学旅行研究発表会開催

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研究発表の様子

関東地区公立中学校修学旅行委員会
公益財団法人全国修学旅行研究協会

 関東地区公立中学校修学旅行委員会(会長=飯塚敏雄)、公益財団法人全国修学旅行研究協会(理事長=岩瀬正司)は11月19日、エテルナ高崎にて第57回関東地区公立中学校修学旅行研究発表会を開催した。
 今回の大会主題は「学びの集大成を図る修学旅行」。沼田市立薄根中学校(校長=小渕誠)と中之条町立六合中学校(校長=桑原武史)の2校が研究発表を行った。
 薄根中学校の大河原幹夫教諭は「平和教育」を軸とし、各教科で取り扱う教材と関連させ、3年間を通して系統的な平和学習を行った。平成30年度の修学旅行では広島・京都を訪問。「原爆ドームを見て、心を動かされる生徒が多く、家族や友達など身近な人を大切にする生徒が増えた」と生徒の変化を語った。
 コロナ禍の近2年は、行先を県内や県近辺に変更し実施。生徒からは修学旅行に行けたこと自体に感謝する声があがった。
 六合中学校の黒岩功太教諭は「各教科との関連」を意識し、修学旅行で訪れた場所や経験が、今後の学習に結びつけて考えられるようになることを目指した。
 しかし、新型コロナウイルスにより幾度となく行先を変更。「極小規模校だからこそ、臨機応変に行先を変更し修学旅行を実施できた。旅行業者との密な連絡や保護者との連絡アプリを使った話し合いで理解と協力を得られながら進められた」と手応えを語った。一方で「調べ学習の時間を十分に取ることができなかった」と課題も残った。
 指導講評では、群馬県教育委員会の坂口延弘指導主事が登壇。両校の研究発表をまとめ、今後も修学旅行が生徒一人一人にとって価値のある学びになるように各学校で指導をお願いしたい、と述べた。


指導講評を行う坂口延弘氏

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