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一刀両断 実践者の視点から【第223回】

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論説・コラム

悪に勝つ難しさ

 悪い奴ほど成功するとの指摘がある。いつもそのことしか考えていないからであろう。善人は脇が甘く危機管理が極めて弱い。先日その事を「仮面ライダーVSショッカー」の対比で説明した話があった。
 正義の味方は遅れて登場する。悪党は虎視眈々とそのチャンスを狙っている。さらに統率が取れていて無駄がない。確かに言い当てているように感じられる。
 正義が悪に勝つのは並大抵の事ではないのである。人が良い事に越した事はないが、それだけでは舵は取れない。
 学校管理職選考で「いい人なんだけどね」との声が上がりながら不合格した事があった。皆から押されてリーダーになる事は望ましいが、権力に魅入られて原点を忘れる者は少なくない。
 プーチン大統領にも習近平国家主席にも理想とする先人が存在するはずである。そして自らはその師以上になりたいと自己顕示を顕にする。
 そうなる人物かを見定めるには、厳しく叱責して試すと言われる。何故なら本性が出るからである。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)

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