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一刀両断 実践者の視点から【第261回】

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相談員の資質

《中高年の「ひきこもり」横浜で推計2万人 外出自粛きっかけが4割弱》(毎日新聞)という見出しで、ある意味想定内の結果が報道された。行政に相談はしたくないと言う本音がよくわかる気がする。
 有資格者を揃えても、相談を受けるにふさわしい心が伴わないと相手は、そのことを見破ってしまうし、聴かれるのが億劫であり嫌なのである。
 頭での理解にとどまっていて、仕事の範疇なのである。「ひきこもり」への対応は、仕事として割り切れるほど簡単なものではない。それを自分には出来ると勘違いしてしゃしゃり出る者が自死を止められずにかえって後押しをしてしまうケースもあるのではないか。
 多分にこうした相談業務を持ち場にする人には問題を抱えている方が少なくない。自分自身にたくさんの課題がある為に勉強をしていつの間にか指導ができるような錯覚をしてしまうのである。
 私が知るある県の教育相談の責任者は、自らも数回離婚をし、子ども達も近寄らずに、気の合う大学生の教え子と同棲をしていると聞いている。こんな不埒な輩が周りにはいないか。
 教育相談を看板にして専門用語を並べる輩にはかなり怪しい者が紛れている。もちろん経験豊かで実力のある尊敬できる本物も居る。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)

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