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教壇に立つ20代のあなたに伝えたいこと

16面記事

書評

樋口 万太郎・小谷 宗 著
経験基に若手の悩みに答える

 教員不足、志望者減少は教育界の大きな課題。その中にあって、懸命に子どもたちと向き合い研鑽を積む若い先生は頼もしい存在である。本書は日々奮闘する若い先生にとって栄養剤のような書だ。
 著者は、ベテランの域に入る40代と教員5年目20代の2人の先生。40代の先生からは、20代の頃を振り返り、その経験から若い先生へ伝えたいことがエピソードを交えつづられている。経験したからこその内容は心に響く。また、20代の先生からは、現在進行形で取り組んでいることや葛藤がつづられエールを送りたくなる。同時に、若い先生が夢を持って熱く教師の道を歩んでいる姿に触発される。
 本書は「20代の過ごし方・授業について・学級経営について・仕事について・教師生活について」の全5章で構成。各章に若手からの質問、例えば「全員が前のめりになる授業のコツを教えてください」や「教師を辞めたいと思ったことはありますか」に対し、2人が回答。真摯に子どもに向き合う20代の先生の回答にも感心。そして40代の先生は、読者に寄り添い語り掛けるように回答。具体的で的確な回答は秀逸。20代と限定せず、全ての教員に、また若い先生を指導する立場の方にもお薦めだ。
 本書を読み、人との出会いの大切さを思う。意欲ある若い先生が教育の道を志したことを後悔せぬよう、よき出会いに恵まれ教師として歩んでほしい。
(1980円 東洋館出版社)
(藤本 鈴香・京都市総合教育センター指導室研修主事)

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