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生徒指導~小学校段階での考え方~【第155回】

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教科・指導

チーム対応で児童に「逃げ場」を

 チーム生徒指導とは、どのような対応を言うのであろうか。個人プレーでは効果が出ないか、逆効果になる場合の時に用いる。それは役割演技の名役者として演じる事により、最大の効果を発揮させる取り組みをすることにある。
 よく学校組織では、担任は父性になりやすく、母性は養護教諭に当てはめられる。特に1人親家庭などの場合は実態を丁寧に意識して臨まねばならない。

 児童の不適切な言動に対して、教師全てが目くじらを立てて追い詰めれば、その威圧から、反省よりも反発やその場をやり過ごす方に流れ、嘘に嘘が付いて雪だるま式になってしまう場合がある。
 よって、意図的に逃げ場を作っておかないとチームとは言えない。勿論、心底間違いに気付いて納得すると本来の素直さが現れる。

 しかし、外見の涙や表情で改心したと早合点してはならない。反省文などを書かせたりもするようだが、性根まで届かないと必ず繰り返す。
 ここで効果覿面なのがチームによる生徒指導による役割演技だ。勿論、校長が一役担当することも度々あった。時には隣の中学生の生徒指導も依頼される事もあった。その意味ではチーム中学校区として関わるケースも増えていた。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)

生徒指導~小学校段階での考え方~