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コロナ時代に考えたい学校問題【第24回】

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相撲界の若者への期待

 強いという事は、相手に勝てばよいと言うことではない。相撲の横綱戦は最高位の姿である。しかし、「ひじ」を使った攻めなどが批判を浴びた。こうした行為を容認するのは何故なのか。実に見苦しいと感じる。国技としての誇りよりも、興業を優先した主催者の節操の無さを情けなく感じる。だからこそ、必死に稽古を重ね相撲道を進む若者の目標にはして欲しくはない。

 ある意味、強さの質が明らかに異なり、そこには少なからず民族性や教育があるように思えてならない。これを多様性というのなら節度は無くなる。ならぬことはならぬという倫理感や道徳性は、世界の義務教育として地球市民を育てる為に行われないとSDGsの障壁は取り去れないだろう。

 何のための相撲なのか、誰のための国技なのか、を教えていないところに、本質があるように思えてならない。渦中にいる若者こそ、現状を忘れずに、「いつの日か自分達で変えてやるぞ!」の心意気を忘れずに満を持して行動して欲しい。何時の時代も青年によって改革は起こされていく。それこそが主権者教育の肝である。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)

コロナ時代に考えたい学校問題