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コロナ時代に考えたい学校問題【第75回】

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校舎の中に廃棄物

 地球を汚すものと言われたら、何を思い浮かべるだろうか。大気ならば排気ガスとなるだろうが、大地となると、やはり埋めるものになるだろう。何をどのように埋めているのかはあまり知られていない。

 例えば、各国で建物を解体した後の廃棄物はどのように処理されているのだろうか。新しいものが作られると、古いものは再生されることなく、ほとんどが埋められる国もありそうだ。
 先日、校舎の壁の中に廃棄物を埋め込んで処理していた事が発覚した。これは、氷山の一角に過ぎないのではないか。
 残土の中に様々な瓦礫を入れて表面を繕う、その結果、何かを作ろうとすると再度掘り起こして瓦礫を取り除く作業があちらこちらで見受けられる。法的な縛りをつけられないのか。無法地帯になっているように思える。
 古い家や古い物を大切に使い続けるよりも、より新しくて便利なものをと望めば、それまでのものは廃棄されて、地球のゴミとなる。それによって利益を得ている業種は多く、破格の利益を得ている。この連鎖を止めない限り、地球はゴミで埋め尽くされてしまうことになる。
 電化製品も5年や10年しかもたないように作ってあると聞いたことがあるが、この考え方からして、地球に負担をかけることを前提にしている。リサイクル法があってもゴミは増え、資源は減り続けるであろう。
 地球をこれ以上汚さない、と決めて取り組む最後のチャンスが来ている。さて、この取り組みはSDGsの何処に繋がるのだろうか。あなたは教師として即答できるか。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)

コロナ時代に考えたい学校問題