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コロナ時代に考えたい学校問題【第133回】

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選挙の年の緊急事態宣言

 緊急事態宣言が発令された。前回と同じ言葉でも、かなりニュアンスが異なっているのだが、そこが曖昧である。
 学校の臨時休業は要請がなかったが、変異種が国内で広がったならば影響はどうなるのか。
 政治のパフォーマンスを見ながら我田引水の計算ばかりしているように私には見えてしまう。それは心の貧しさを露にしているようでもあり、醜い姿に感じられる。

 日に日に医療従事者の現場は戦場のようになっているという。そして収容施設と対処者(看護師他)が、圧倒的に不足している。どうすればこの事態を終息させられるのか。
 PCR検査とワクチン、それにも増して、マスク、消毒、抗菌を徹底して実施する。中でもウイルス分析に精力を注ぎ、消毒等の労力を軽減するようにする必要があると私は思う。そしてこの期に及んでもコロナ禍を軽く見る専門家やメディアに後日、説明をしてもらう機会を持つべきではないだろうか。
 国の判断の落ち度を探す事に躍起になっているピント外れの輩も今は沈黙している。
 判断がぶれるのは、あれもこれもと意見を聞きすぎているからではないだろうか。人の往来をどこまで止められるかがポイントならば、全国民に投げ掛けて短期間に強い対応をする事が効果的である。日本国民は、結束力に秀でている文化と伝統を持っている。
 または、知事に相当な権限を与えて是々非々で決断してもらってはどうだろうか。判断に情を入れると崩れる。手当を存分に保証して、英断すべき時である。
 国民、とりわけ、青年にとっては、コロナ禍の中だからこそ八方美人と我田引水のリーダーを見破れるチャンスとなる。新たに選挙権を得る若者は、メディアや噂に惑わされることなく、未来のために批判を恐れず若者と共に行動する人を見つける事が出来ることになる。それはあなた自身かもしれない。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)

コロナ時代に考えたい学校問題