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コロナ時代に考えたい学校問題【第145回】

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教職員の不祥事、養成大学の課題を明確に

 西の兵庫と東の千葉と揶揄されそうな不祥事オンパレードである。相変わらず金や性にかかわる欲望の暴走によるものであり、言い訳は聞くに耐えない。非常勤講師も公務員であり、学級担任を務める。勿論、再雇用でも意識は同様でなければならない。
 ここで気になるのは同じ仕事をしていても給与があまりにも違うと言うことである。「同一労働同一賃金」ではなかったのか。甚だ疑問である。
 不祥事が起きる前には予兆がある。同僚は感じていたはずである。校長が処分されることがあるが、それでよいのだろうか。人事担当や任命権者も処分するのが道理ではないだろうか。これをやったなら任命権者の給与は無くなるだろう。その意識があれば、もう少しまともな実効性のある手立てが出来るはずである。通過点なら頭を下げればそれで済まされる。そして履歴にも傷がつかない。
 重ねて指摘したいのは、養成大学の指導教員の資質力量である。出来るなら、不祥事発生率を大学別に取って公表し、課題を明確にしない限り、志願者が減り続ける中で、さらに不祥事予備軍を放置する事になるのではないだろうか。これが言い過ぎならよいのだが。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)

コロナ時代に考えたい学校問題