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コロナ時代に考えたい学校問題【第159回】

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論説・コラム

「順番待ち人事」への疑問

 オリンピックの開催について思いは揺れ動いている。安心して開催できるならそれに越したことはないだろう。しかし、このコロナ禍であるから、今後、開催しない方向に向けた動きが加速するかもしれない。国会でも議論はあるが、聞く価値はあまり感じられない。
 ある時、関心のある教育問題が話題になることに共感して、呼ばれた会合に参加した。それは当時文科相だった方の退任パーティーとなった。直接お話をして「何でこんなに早く交代するのか?」と、聞いたところ「次が待っている」とその場にいた人物に目線を向けた。
 こうした順番待ち人事があるとなると腹を据えて仕事はできない。同じことが校長人事でも起きている。千葉県では、2年ほどで異動する校長が多かった。私が校長だったころは3年にして頂いたが、それでも教育効果を挙げるには足りなさを感じた。腹を据えてやり遂げさせる事が必要に思えてならない。そして、心の老兵がいつまでも鎮座するのは美しくはない。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)

コロナ時代に考えたい学校問題