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コロナ時代に考えたい学校問題【第172回】

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教員人事の課題

 理不尽な教員人事が起きている。この時期は次年度に向けて教員の配置を見直す。指摘したいのは、家庭科など一部の教科の免許所持者が明らかに不足していることである。需要が少ないために潤沢に採用できず、退職者と需要のバランスが大きく崩れ続けているのである。
 また、能力の高い教員は偏差値の高い高校へ配置し、そうとはいえない教員を困難校へと配置している事実もある。こうした事実は教員間の情報で明らかになる。
 不利益を被るのは生徒である。このような実態はほとんど知られていない。これは担当や組織内部では変えきれない。首長そして政治がすべき役割である。これを放任している責任を私は厳しく糾弾し続けている。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)

コロナ時代に考えたい学校問題