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生徒指導~小学校段階での考え方~【第39回】

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チーム学校と「励まし」

 小学校は初任も容赦なく担任として配置される。そしてほとんどの時間を30人前後の子どもと共に過ごすことになる。すなわち気が抜けないし、5日間連続となる。未熟な子どもたちを未熟な新卒に任せるのである。さらに後ろには保護者が陣取っている。加えて、新採は校外研修も多く課せられる。よくつぶれないものだ。
 この荷重に耐えられるか?を想定して大学での養成はされているだろうか。
 「チーム学校」には、一人で背負い込むとつぶれるという懸念も入っている。弱音とズルは違う。ズルは秩序を乱すため見過ごせないが、弱音や弱気は励まし援助できる。自信がない若者を育てたのは私達である。ならば、全力で励まし、支援することもできるはずである。
 チーム学校とは、励ましの学校と言い換えることもできる。
 ただし、組織であるため、秩序がなければ活力は生まれない。ズルやごまかし、さらには横暴、わがままは、他の職員の負担になる。秩序を保つためにも、給与に見合う仕事をできない場合はその分を返納するか、後進に道を譲る姿勢がチーム学校には求められると私は思う。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)

生徒指導~小学校段階での考え方~