特別支援学校の教員、採用10年以内に小中高経験を 文科省案了承
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文科省は13日、特別支援学校の教員について、原則として採用10年以内に小中高校での勤務を経験させるとする方針案を示した。若手教員の教科指導力や学級経営力の向上を図るとともに、小中高校での特別支援教育の充実につなげる狙いがある。管理職選考の際に人事交流の経験を考慮することも求める。
同日の中央教育審議会教員養成部会の特別支援教育作業部会で了承された。
特別支援学校と小中高校の人事交流を巡っては、有識者会議が令和4年、全教員が採用10年以内に特別支援学級や通級、特別支援学校での指導を複数年経験するよう提言していた。
同省は、特別支援学校ではICTの活用が十分に進んでおらず、社会や産業構造の変化を踏まえた指導内容の見直しが進んでいない実態があると指摘。次期学習指導要領も見据えて、教科指導力と特別支援教育の専門性の両方の向上を図りたい考えだ。
特別支援学校採用の教員が小中高校で勤務を通じて実態を理解し、センター的機能の強化や効果的な支援につなげることも想定している。
一方、小中高校側では、特別支援教育担当のうち、特別支援学校の免許状を持つ教員は少なく、臨時的任用教員に依存するケースが多い。特別支援学校の教員を受け入れることで特別支援教育の体制を強化する。また、小中高校で長期的に特別支援教育の中核を担うことが期待される教員については10年以内に「特別支援学校」の教員を経験することとした。
同省が示した案には、養成段階での特別支援教育の充実も盛り込まれた。
教職課程で必修である、特別支援教育や外国ルーツ、貧困などを学ぶ「特別の支援を必要とする幼児、児童及び生徒に対する理解」の科目について、特別支援教育に特化させた上で、名称を合理的配慮や基礎的環境整備について学ぶことを明示したものに変更する。
ICF(国際生活機能分類)の考えに基づく社会モデルや合理的配慮、交流及び共同学習、センター的機能に関する内容も学べる科目にする。
外国ルーツの児童・生徒への支援や貧困問題については、新たに設ける科目「教育における多様性の包摂」で扱う。

