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自走する学級のつくり方 子どもが動き出す「仕組み」12ヶ月

12面記事

書評

高森 崇史 著
「任せて自立を促す」シナリオ

 「子どもたち同士が互いを思いやる温かな学級」を土台に「主体的に学び合い、自ら考えて行動できる学級」をつくることは、表現の差異はあるだろうが、多くの担任の願いであろう。そのために日々奮闘し、悩み考え努力する。そんな先生方に本書は多くの学びと具体的な示唆を与えてくれる。それは「子どもが自ら動き出す仕組み」を意図的につくることという。
 著者は小学校教員として教壇に立つ傍ら、大手IT企業から「AI模範教室」の認定を受け、またシンキングツールアドバイザーやデジタル推進委員などの資格も取得。ICT活用やデジタルを駆使した教育整備にたけ、相当な実力が備わっていることが想像できる。それでも、紆余曲折を経ての学級づくりだ。現場の厳しさと楽しさを熟知されているだけに共感できる。
 「子ども主体で学級が動いていくための学級づくり」「子ども同士で学び合える授業づくり」「毎日定時で帰るために工夫している仕事術」の3本柱を軸にした年間シナリオとしてまとめられ充実した内容だ。「任せることで子どもは自分の役割を自覚し少しずつ自立していく」の言葉に納得できる。
 学級開きテンプレートやお薦めの資料などが紹介された二次元コードが随所に掲載。どの月から読み始めてもよいが、やはり一年のクラスづくりとして積み重ねが重要。最初から読み始め自身に生かしていかれることをお勧めする。
(2200円 学芸みらい社)
(藤本鈴香・大谷大学教職アドバイザー)

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