「学校管理職」という仕事 経験者が語る校長・教頭の意識と役割
13面記事
木村 俊二・中山 徹・八塚 憲郎 著
保護者対応などテーマ多彩に
教員志望者の激減が指摘されて久しいが、学校管理職の志望者減はそれよりも早く始まっていた。同時に指導主事の志望者も不足し、副校長合格者を転用した例もある。そもそも教職を志す段階で、将来の管理職を目標にする人はごく少数であろう。
多くの教員志望者は、児童・生徒と共に活動することに魅力を感じて教壇に立つ。本書はその前提に立ち、管理職が学校の中でどのような役割を担っているのかを丁寧に描き出す。内容は、校長経験者と行政職(指導主事)出身の校長経験者の二人による体験を、私学の管理職経験者がコーディネーター役をする対談形式で進む。
学校現場、教育委員会、そして私学の管理職の実態まで語られ、興味深い。管理職を志したきっかけにはじまり、管理職の役割、教育委員会との関係、教職員や保護者への対応、いじめ指導や災害対応など、扱われるテーマは多岐にわたる。また随所に挿入される「小論考」では、教育課題への向き合い方についても示唆が得られる。
最近のさまざまな校長による「学校改革」についても、次の校長に継承できる方法に配慮すること、生徒・保護者にとってのメリットや教職員のモチベーションを踏まえた上で理解と合意を得る改革であることの重要性が強調されており、印象に残る。一般の教員にも、ぜひ読んでほしい一冊。
(1650円 共栄書房)
(中村 豊・公益社団法人日本教育会特別参与)

