子どもの読書を支える図書館 ブックトークや読書のアニマシオンから考える
13面記事
槌谷 文芳 著
言語活動を意識した展開示す
「図書館の本質は言語活動であること、そして図書館による子どもの読書支援や教育、社会文化活動は、社会的公正を実現するための公共政策になるということである」。行政職として公共図書館運営に携わった経験などを踏まえて、著者が設定した本書のテーマだ。
一般的に、あるいは図書館人の中にも根強く残る「図書館は、貸出や資料提供を中心とするサービス」という見方の転換を求める。
「図書館の本質は言語活動」と捉えると何がどう変わるのか。
「学校教育課や社会教育課との協力を比較的円滑に意識できる」「公共図書館は、学校図書館と協力する言語活動として、探究のための資料提供や『学び方の学び』に関わることができる」「保健医療行政と協力して、乳幼児と保護者のためのブックスタートなどの言語活動を展開することもできる」「公民館や高齢者福祉施設と協力して、脳機能の低下を予防する音読教室を開くなどの言語活動も進められる」…。
全11章のうち、「政策法務で考える図書館活動とは何か」(第10章)では図書館の法的な位置付けにまで論及しており、公共図書館の現代的な役割を考える上でも示唆に富む。
また、学校関係者には、例えば「言語活動としてのブックトークと読書のアニマシオン」「教育改革は探究を社会化できるか」「探究は図書館を変えるか」(第6~8章)などの各章は有益ではないか。
(3300円 青弓社)
(吹)

