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働き方が変わる!できる教頭・副校長の仕事のワザ97

18面記事

書評

余郷 和敏 著
職務から気配りまでカバー

 本を示して、「この本はいい本だ」と紹介すると、どうだろう。「いい本でも、読む時間がない」と知り合いの教頭の答えが返ってくる。これが、学校(教頭・副校長)の現実か。しかし、この本には、“仕事のワザ”が97話も収められている。1話(事例、解説等)は、約2ページ。忙しいと、それも難しいのか。管理職の活字離れは危惧したい。
 本書の構成は、全5章97話である。このポストの職務や役割・活動、気配りなどは、ほぼカバーされているから重宝な一冊だ。まず第1章が「校長を支える」(11話)、ポストの職務・役割からも、仕事の構えとワザが必要である。目下の急務は、“働き方改革”である。それもあって、「学校を動かす」(29話)が第2章。学校の毎日の動きの全面と関わるポストだからだ。
 「教員を育てる」(第3章)は24話、教員を育てることもまた、教頭・副校長に期待されていること。教員構成が大きく変わる今、大事な仕事。話の先を急ぐ。「子ども・保護者・地域と関わる」(15話)が第4章。協力関係を保護者と構築し、地域と手を結ぶ第一線に立つのはこのポストである。そして結びの章が、「学校を改善する」(18話)の第5章。ここに、最も力を入れたいポストなのだ。理想を抱こうではないか。
(2160円 教育開発研究所)
(飯田 稔・千葉経済大学短期大学部名誉教授)

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