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大学入学共通テスト、「記述式」は出さず

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文部科学省

 萩生田光一文科相は17日午前の定例記者会見で、大学入試センター試験の後継として再来年1月に実施する予定の大学入学共通テストについて、記述式問題は出さないことを正式に発表した。
 既に、英語では、民間試験を併用して「話す力」「書く力」を測定する方針を撤回しており、大学入学共通テストの特色が大幅に薄れることとなった。
 ただし、同センターは英語の出題に関し、単語のアクセントを問う出題を廃止することや、「読む力」と「聞く力」の配点を1対1に改めることを改めて表明しており、現行の大学入試センター試験とは傾向の異なる対策も求められる。

 今回の混乱をめぐっては、大学入試センター試験を継続するよう求める声も上がっていた。萩生田氏の会見に続く文科省担当職員からの説明によると、令和3年1月の試験は、「大学入学共通テスト」の名で実施する予定。
 英語の「話す力」と「書く力」の測定については、令和6年度実施分での導入に向けて、新たな組織を設けて検討する。記述式問題の扱いも、この組織で検討するが、導入目標時期は設定しない。

 記述式問題の今後について萩生田氏は、「各大学の個別選抜での活用に積極的に取り組んでいただきたい」などと述べた。その上で、記述式問題の導入が進まない大学があることから、大学入試センターが記述式問題を作成し、各大学が採点する方法も考えられるとした。
 萩生田氏の発表内容は、文科省がホームページで文書にして公開した。

 本日までに明らかになった新テストのポイントは次の通り。
 ・記述式は出さない
 ・期限を決めずに検討する
 ・再来年は「大学入学共通テスト」の名で実施
 ・英語のリスニングとリーディングの配点は1対1

文部科学省

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