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デジタル教科書導入時 登録書式の統一化議論

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文部科学省

文科省WG

 デジタル教科書の技術面での課題解消を目指す文科省ワーキンググループ(WG)は3日、第2回会合を開き、導入時に学校側が作成する情報登録用フォーマットの統一化について議論した。委員からは「学校現場の負担を減らすためには最低限の項目にすべき」などの意見が上がった。
 デジタル教科書の利用開始に当たっては、ログインIDやパスワードなどの情報を登録する必要がある。ただ、教科書会社ごとに様式が異なり、手続きが煩雑との課題があった。
 教科書会社への事前の聞き取りでは、「アカウント登録方法などが各社で異なるため学校現場で困惑がある」「デジタルが不慣れな先生方にとっては使用開始までのハードルが非常に高い印象を持たれてしまった」などの声が寄せられた。
 一つのフォーマットで複数の教科書会社に登録できるようにしようと、文科省は「標準化フォーマット」の案を示した。必ず入力する「必須標準項目」、任意の入力とする「任意標準項目」、教科書会社ごとに入力が必要となる「各社独自項目」を設ける。
 同フォーマットは文科省が公開し、学校などに提供する。登録作業は教委や教員、ICT支援員が行うことを想定している。
 この案に対し、委員からは「必須標準項目はできるだけシンプルにした方がよい」「教科書発行者や事業者の意見だけでなく、児童・生徒や教員が困っていることを丁寧に把握すべきではないか」との発言があった。
 WGは1~2カ月に1回の頻度で開催する。本年度末を目標に議論を取りまとめる。

文部科学省

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