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小・中学校で英語を教えるための必携テキスト

16面記事

書評

コア・カリキュラム対応
中村 典生 監修
鈴木 渉・巽 徹・林 裕子・矢野 淳 著
実践と理論、校種間接続もカバー

 書名にある「コア・カリキュラム」とは、教員養成大学(課程)で、履修科目をコア・カリキュラム化しようとするもの。そして、2017(平成29)年3月の「教員養成・研修外国語(英語)コア・カリキュラム」が英語力・指導力の具体的な内容を示している。本書は、それに即して英語教育の実践と理論をカバーしている。小・中学校での英語教育(教科、活動)に役立てる一冊。5人の監修者・著者は、いずれも教員養成大学の英語科教育担当教員。現場の教員研修にも積極的に関わっている人たちである。
 本書は、2部構成である。第1部が、「小学校における英語教育」で、「外国語の指導法」と「英語科に関する専門的事項」の二つの章で構成。同じように第2部は、「中学校における英語教育」である。ここでもまた、「外国語の指導法」と「英語科に関する専門的事項」の2章構成である。小学校における英語教育の「外国語の指導法」については、学習指導要領改訂のポイント、小・中・高校の接続と小学校の役割に始まる。そして15項にわたり指導法を詳述。
 ここでは一つの項について数ページを用いて実例も解説する。「英語科に関する専門的事項」の章では、“聞くこと”“話すこと”“読むこと”“書くこと”の項をはじめ、8項の説明。中学校については、二つの章で合計30の項を立ててガイドする。巻末には、「用語集」があり、これがまた重宝だ。
(2592円 東京書籍)
(飯田 稔・千葉経済大学短期大学部名誉教授)

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