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生徒指導~小学校段階での考え方~【第92回】

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叱り方上手

 効果的に子どもを叱れない若年層教員が増えている。それは叱られていないからでもある。
 逆に叱られてばかりで自信を喪失している若年層教員もいる。悪いことをしても叱られないという寂しさを若者が少年院で語っていた。本気で叱られないのは、期待をされていないと受け止めたと話す。

 叱り方は「短く本気で」が基本である。ネチネチは効果はなく反発になってしまう。普段穏やかで褒めてくれる人から叱られるとガツンとくる。
 そこで何をどのように叱るのか、叱られた方はどう受け止めるのか。感情を先にすると叱るべきことさえ不明瞭になってしまう。
 「どう叱ることがこの子のためになるか」と考えてから対面する。

 また、座り方も正面にするか、敢えて斜めにずらして座るなどが考えられる。円卓などは緊張感を適度にほぐすことができる。
 座り方で視線を逃がすことも観念しているときは有益になる。懲らしめる叱り方、気づかせる叱り方、促す叱り方と様々あるが、いずれも手段・手法であって、叱ることが自体が目的ではない。褒め上手が叱り上手、相手の心にストンと落ちないと相互にくたびれる。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)

生徒指導~小学校段階での考え方~