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適切使用で健康問題少なく 文科省、デジタル教科書巡り実証研究

3面記事

文部科学省

「目から30cm以上離す」など

 文科省は4月26日、デジタル教科書の活用方法などを議論する検討会議を開き、令和2年度に富山県や東京都をはじめ小学校5校で行った実証研究の結果を公表した。健康面へのアンケート調査では、姿勢が良い児童や画面と目の距離を30センチ以上離して使用した児童で健康面への影響を感じにくい傾向が見られた。
 昨年度の実証研究は、紙の教科書をデジタル教科書に代えて使用した際の効果や影響を明らかにしようと、各教科書の使用期間を分けて実施。各校でそれぞれ1単元分の授業を行った後、ペーパーテストやアンケート調査を分析した。
 授業について「興味や関心を持てる授業だった」「友達とお互いの考えを比べることのできる授業だった」など、主体的・対話的で深い学びの視点からは「デジタル教科書の方がそう感じる」と回答した児童の割合が上回った。
 健康面への影響の実感では、実証期間中に紙の教科書よりもデジタル教科書の方が頭や首・肩、手に疲れを感じた児童の割合は少なかった。一方、実証期間後にはデジタル教科書の方が目の乾きを感じた児童の割合が多かった。
 文科省の担当者は「対象が少ない調査だが、適切に使えば(健康面への)負担を軽減できる結果が出ている」と話した。
 デジタル教科書を巡って、文科省は今夏以降、技術的な課題を話し合うためのワーキンググループを新たに設置する。

 同日の検討会議では、議論が必要な項目として、

 ・標準的に備えることが望ましい最低限の機能や操作性
 ・供給をクラウド配信で行う場合、一時的にオフラインでも使用できるようにするための仕組み
 ・過年度のデジタル教科書を使用できるようにするための方策

 ―などを挙げた。

文部科学省

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