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生徒指導~小学校段階での考え方~【第30回】

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信頼は積み上げ、破壊は一瞬

 不祥事の要因をいかに早く見抜くかと聞かれたら、どう答えるか。私は必ず次の言葉を自己に問い掛けている。それは、「あ・あ・い・か・つ・ゆ」である。

 焦ってないか
 慌ててないか
 怒りはないか
 過信はないか
 疲れはないか
 油断はないか、の頭文字である。

 まずこれを自分に当てはめて、その後、相手に当てはめる。とかく本質を突かれると人は瞬きをしたり、慌てたりするものである。
 子どもも普段からの様子を見ておかないと、その変化には気付けない。すなわち知らぬ間に慣れて決めつけてしまうである。人は日々変化することを忘れてはならない。また、心から親以上に認め、褒めてくれる先生を子どもも失いたくはない。自分が悪いから叱られると観念している場合は、敢えて励ますことも心に響くものである。
 そのさじ加減について、私は池波正太郎の鬼平犯科帳から多くを学んだ。単なる圧力や威圧ではなく、自己規制を促すには、悪心は許さないが、人を愛しく思い励ます中でこそ永続的な効果が期待できるのである。
 何ごとも萎縮することなく信念に従って進むことは大切であるが失敗も反省もする。人は分かっていても、見過ごしてから、失ってから、学ぶことが多いものである。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)

生徒指導~小学校段階での考え方~