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生徒指導~小学校段階での考え方~【第38回】

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盗癖(下)

 近隣の学校で親が窃盗で逮捕された記事を目にした。まず、知っている人の名前ではない。年齢も違う。当局へ問い合わせた。すると名前も年齢も偽りであったことが判明した。言葉を失った。PTA会長として役員会の度に窃盗を繰り返していたらしい。明らかに病的な行為である。
 その学校には3人の子ども達が在籍していた。母親の逮捕のニュースは子どもたちの知るところとなり、その対応が求められることになった。結果として、卒業まで、いじめもなく、子どもたちは次々に卒業していった。ここで、この子たちの担任だったらどうしたか。ということである。
 親が罪を犯した場合の小学生への対処について、どのような配慮や構えが必要だろうか。また、親が反社会的勢力の児童も存在する。結論は、出来ることと、出来ないことを分けて、蛇の道は蛇の喩えのごとく想定されることは納得行くまで相談をすることである。災いは口から出ることを忘れず、媚びず驕らず怯えずに誠実に対処する。くれぐれも口癖のように「すみません」とは、言わないことだ。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)

生徒指導~小学校段階での考え方~