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生徒指導~小学校段階での考え方~【第89回】

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 「桜を見る会」が話題になっているが、同じような会が至るところに存在する。名刹とされるある寺にも「紅葉を愛でる会」という部外秘の会がある。「あなたも特別に呼んであげるよ」と主催している住職から誘われた。
 どんな方が来られているかと期待したが、市長や教育長、さらには市の部課長で埋め尽くされていたのには驚いたというよりは呆れた。皆が狸や狐に見えた気がした。

 紅葉の美しさは、次に来る落葉であり若葉の芽生えのためである。
 「この会に呼ばれるのは、選ばれた人だけだから」と重ねて住職は自慢気に話した。教育委員も全員そろい踏みである。言われるままに上座近くに座ると、「あなたがなぜここにいるの」と言わんばかりの目線にさらされた。
 この特権意識に「千と千尋の神隠し」の一場面が重なった。気持ちが悪く二度と来るまいと思った。

 寺ゆえに昔は寺子屋があったように、人の道を教える機能があった。会費制とは言ってもそれ以上のものが出されるわけだから、明らかに接待なのである。
 長年の伝統らしく呼ばれないものは外されているのか、誘いを断っているのかとなる。いずれにしても紅葉を見ることもなく酒を酌み交わし、顔が紅葉したころ、お開きになった。
 この寺は幼稚園も経営している。寺の子どもたちは、外車の送迎で公立学校には通わせてはいない。この僧侶に読経されても成仏はしないだろう。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)

生徒指導~小学校段階での考え方~