年度途中の時数調整しやすく 文科省方針
NEWS
文科省は、小・中学校が年度途中に授業時数を調整しやすくなるよう仕組みを見直す方針を示した。特定の教科等が当初の計画を下回りそうな場合には、他教科や学校の「裁量的な時間」から時数を充てられるようにする。授業時数の弾力的な運用を可能にすることで予備的に確保している時数の削減を促すねらいがある。
16日に開いた中央教育審議会の教育課程企画特別部会で提案し、委員から賛同を得た。
同省の調査では、令和6年度の計画段階で標準授業時数(1015コマ)を大幅に上回る1086コマ以上で編成していた学校は2年前の半数以下に減ったが、依然として小学校5年で17・7%、中学校2年で15・2%あった。
上乗せ分の時数について「具体的な用途を想定していない」「学級閉鎖等に備えた予備的な時数」としていた学校が合わせて約半数に上った。
同省では、学校が状況に応じて年度途中に授業時数を調整できれば、計画段階の設定時数を抑えられると分析。標準時数を下回る見込みの教科には、他教科や新たに設定する「裁量的な時間」から時数を充てられることとする。校務支援システムなどの機能を使えば時数計算の負担も大幅に軽減できるとした。