全区立小・中学校でICTを活用した複線型授業導入 東京・港区教委
NEWS 東京都港区教委は本年度から、全区立小・中学校で複線型授業を導入した。10月からは、教室外でも活用できる端末に更新した上で、ICTを活用しながら進める。区教委によると、自治体を挙げて複線型授業に取り組むのは都内では初めてだという。
教室の中で教員と一緒に学んだり、一人で進めたり、話し合って進めるなど、学習形態を児童・生徒が決めて学習を進める「複線型授業」は、国が進める個別最適な学びと協働的な学びの一体的な充実に向けた取り組みの一つ。ICTも活用することで、子どもたちは友だちの様子を参照でき、教員はリアルタイムで学習状況を把握して支援できる。
同区では、昨年度からのモデル校での実践を踏まえて実施する。全日本教育工学研究協議会(JAET)の学校情報化認定では優良校に指定されている区立学校もあるなど、ICT活用に力を入れている。
区内全校で取り組むにあたり、区教委では教員向けにリーフレットを作成した他、指導主事が各学期に1回、学校を訪問して複線型授業の支援をする日を設けるなどを通じて授業の質の向上を目指す。
端末更新に関しては、本年度の当初予算に関連費用4億2963万円を計上していた。