教員性暴力防止の指針を改訂 懲戒免職から「原則」削除、全例外なく
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文科省は4月24日、教職員による児童・生徒への性暴力防止に関する基本指針を改訂し、加害教職員を例外なく懲戒免職とする方針を明確化した。教員が盗撮画像をSNS上で共有していた事案や、採用時に義務付けられているデータベース(DB)照会が徹底されていなかった実態を踏まえた。
同日、全国の教育委員会や学校法人に通知した。令和3年成立の教員性暴力等防止法は、施行後3年をめどに見直しを検討するとしていた。
改訂では懲戒処分基準を見直し、従来の「原則として懲戒免職」から「原則として」を削除した。児童・生徒への性暴力を行った教育職員は例外なく懲戒免職とすべきだと明記した。私立学校の設置者に対しても、懲戒解雇を含む処分基準を就業規則などで整備することを要請した。基準策定に当たっては、人事院や都道府県・指定都市教育委員会の基準を参照できるとした。
盗撮防止では、教室やトイレ、更衣室の定期点検に加え、端末利用やデータ管理のルール整備を明記した。教職員の私的端末による撮影を禁止し、学校所有端末で撮影した場合も、管理職の許可なく校外に持ち出さないよう求めた。教職員と児童・生徒のSNSなどを通じた私的なやり取りを禁じるルール整備も促した。
DBの活用を巡っては、令和7年度の調査で教育委員会や学校法人の約7割が適切に照会できていなかったことが判明した。文科省は、照会を怠っていた教育委員会への追跡調査を実施し、義務履行の状況が分かる形での公表を検討する。無作為抽出による実地監査も視野に入れる。
また、性暴力で免許が失効した事実を隠すため改名して採用試験を受けるケースを想定し、旧姓や改名前の氏名による失効歴の確認も求めた。
今年12月施行予定の「こども性暴力防止法」との関係では、同法に基づく性犯罪歴の確認は採用内定後に行うもので、内定前のDB照会は引き続き必要と整理した。両制度の連携については、文科省とこども家庭庁が協議し、検討を進めるとしている。
