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生徒指導~小学校段階での考え方~【第26回】

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保護者指導は誰がする

 新採用教員が泣いて相談に来たことがある。保護者にひどいことを言われて、やる気も自信も失いました、と。
 私は講義で理不尽な保護者に関する演習を設けている。全て実際にあったことばかりなので、臨場感が違うらしく、シミュレーションと分かっていても涙ぐむ学生もいる。
 はたして、保護者対応は大学で学ぶ生徒指導スキルでは相手にならない。年齢も経験も上の手強い大人が相手になる。さらに教委への苦情、議員、弁護士と広がり泥沼になっていくケースがある。担任を変えろ!と怒鳴り込まれることも少なくない。
 反社会的勢力の親とも何度も面談した。子育ての悩みは誰でも同じなのである。
 以前、デパートの接客をしていたある著者が、教員による保護者対応について、デパートの苦情対応を元にした本を出した。大いに違和感を持った。さらに金八先生のまねをして能書きを並べる面々もかなりいた。
 新採や課題を持つ教員には保護者対応は至難である。保護者の苦情相談は、内容にもよるが職員に敢えて聴こえるようにやって見せることが私には結果として大変有益であった。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)

生徒指導~小学校段階での考え方~