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生徒指導~小学校段階での考え方~【第95回】

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「中1ギャップ」と通信制高校

 「中一ギャップ」への対応は緊急課題である。なぜなら対応が進展していないからである。中高の連携は未だに途切れている。通信制高校が存在していなかったら高校中退者数はうなぎ登りであっただろう。
 駅前のビルに数多く通信制高校がある。確かに利便性はいいが、利益があるからの立地なのだ。授業料は公立の3倍以上になる。「せめて高卒までは」との理由で在籍生徒数は驚くほど多い。

 その中身はどうだろうか。最後の砦でもあるため受け入れ体制はあるが、様々な状況の生徒の心情や思いを受け止めることは難儀なはずである。公立学校の教師になれなかった方々も教えているためか、教科指導のレベルははっきりしない。
 もちろんきめ細かな指導支援をする学校も多くある。会社経営なので、利益がどうしても優先され、高卒をちらつかせる企業とも見える学校も存在する。

 「中一ギャップ」を数値で見ると、不登校の子どもの数が中学に上がった段階ではね上がることに現れる。この改善にこそ小中で真剣に取り組まなければならない。
 ある意味、中学校に進んで不登校が改善されたと言わせてみたいものだ。この未来を想定して小学校段階から中学校へのつなぎをどう仕掛けるか。この努力は教師が仕掛けるしかないのだが、未だに十分にされているとは思えない。管理職の意識と行動に期待したい。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)

生徒指導~小学校段階での考え方~