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生徒指導~小学校段階での考え方~【第8回】

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教科・指導

ゲーム依存(上)

 ここまでコンピューターゲームが浸透すると、止めることは不可能に近い。よってコントロールする必要がある。それは配給側にも利用者側にも求められる。経済市場主義に子どもたちの望ましい成長が阻害されている現実がある。
 さて、ゲーム依存を学校で防ぐことができるのか。それは家庭だろうという返事が聴こえてくる。確かにゲームをしている時間は学校外であり、学校でのコンピューターゲームを扱うにしてもそれは教育に特化しているはずである。ならばスルーとするのか。ある意味、このコントロールとは、任せきりにするのではなく、教えて制御することのできる時期がある。それは小学校段階なのである。
 では、誰がどのように指導するのか。担任か。どのように指導するのか。そのやり方を教員養成大学などでは知識でしか学ばない。
 望ましいゲームとの関係を作るのは小学校段階でないと間に合わない。いじめも不登校もゲームもこの時期での指導、納得させる指導が必要であり、この時期だからこそ効果が期待できる。
 具体的には、ネットモラル等を理解させようと努力する先生や学校、自治体もあるが、すぐ結果の見えないこれらの取り組みよりも、日々の仕事をこなすことで、結果としてその先に待ち受ける困難を他人事にしていると思えてならない。
(おおくぼ・としき 千葉県内で公立小学校の教諭、教頭、校長を経て定年退職。再任用で新任校長育成担当。元千葉県教委任用室長、元主席指導主事)

生徒指導~小学校段階での考え方~